葬儀やお墓は生前に準備することで、家族の負担軽減だけでなく相続税対策にもつながる場合があります。祭祀財産の非課税制度や注意点を行政書士がわかりやすく解説します。
「葬儀やお墓の準備はまだ早い」
そう考えている方も多いかもしれません。
しかし、実は生前に葬儀やお墓を準備しておくことは、家族の負担を軽減するだけでなく、相続税対策にもつながる場合があります。
この記事では、生前準備のメリットや相続税との関係について、行政書士がわかりやすく解説します。
生前に葬儀を準備するメリット
葬儀は突然必要になることがほとんどです。
残された家族は悲しみの中で、
- 葬儀社選び
- 葬儀内容の決定
- 費用の支払い
- 親族や知人への連絡
など、多くの手続きを短期間で行わなければなりません。
生前に葬儀の内容や希望を決めておくことで、
- 家族が迷わない
- 希望どおりの葬儀になる
- 費用を比較・検討できる
という大きなメリットがあります。
お墓を生前に購入すると相続税対策になる
実は、お墓は相続税法上の【祭祀財産】として扱われます。
墓地や墓石、仏壇、仏具など一定の祭祀財産は、相続税の課税対象になりません。
そのため、
例えば現金300万円を相続すると、その金額は相続財産になります。
しかし、生前に300万円で墓地や墓石を購入していた場合、そのお墓自体は相続税の対象外となります。
つまり、現金のまま相続するよりも、課税対象となる財産を減らす効果が期待できます。
相続税対策として注意したいポイント
相続税対策になるからといって、何でも購入すればよいわけではありません。
注意点として、
- 純金製など極めて高額な仏壇・仏具は課税対象となる場合がある
- 実際に祭祀の目的で使用するものであることが重要
- 家族が管理しやすいお墓を選ぶことも大切
などがあります。
相続税対策だけを目的に購入するのではなく、将来の供養や管理まで考えて準備しましょう。
葬儀費用は相続税で控除できる場合もある
被相続人が亡くなった後に支払った葬儀費用のうち、
- 火葬費用
- 葬儀費用
- 遺体の搬送費
- お布施の一部
などは、一定の範囲で相続税の計算上、債務として差し引くことができます。
一方で、
- 香典返し
- 初七日などの法要費用
- 墓石の購入費用(死亡後購入)
などは控除の対象になりません。
お墓はしっかり考えて選ぶ
相続税対策になるからといって、慌てて購入する必要はありません。
最近では、
- 永代供養墓
- 樹木葬
- 納骨堂
など、お墓の選択肢も増えています。
家族構成や将来の管理方法まで考え、自分に合った供養方法を選ぶことが大切です。
生前準備は家族への思いやり
葬儀やお墓を生前に準備することは、相続税対策だけではありません。
- 家族の精神的負担を減らせる
- 金銭的な負担を軽減できる
- 自分らしい最期を迎えられる
- 相続手続きもスムーズになる
という大きなメリットがあります。
「まだ早い」と思っていても、元気なうちだからこそ落ち着いて考えられることがたくさんあります。
まとめ
葬儀やお墓の生前準備は、家族への思いやりであると同時に、相続税対策にもつながる場合があります。
特に、お墓は相続税の課税対象外となる祭祀財産であるため、生前に購入することで相続財産を減らせるケースがあります。
ただし、相続税対策だけを目的とするのではなく、ご自身やご家族に合った供養の方法を選ぶことが大切です。
行政書士オフィスさららでは、遺言書作成、終活、相続手続きのご相談を承っています。葬儀やお墓の準備も含め、将来に備えた終活をトータルでサポートいたします。

